「ふきやー!?」 (30巻P126)
「おや みんなどうした?」 (32巻P15)
しばしば「おひょ〜」の書き文字と共に背景で乱舞する平べったい魚。
おひょう(大鮃)
分類:硬骨魚網棘鰭上目カレイ目カレイ科オヒョウ属
学名:Hippoglossus stenolepis
(水産総合研究データベースより引用)
◆生息域◆
日本の北洋からオホーツク海・大西洋・ベーリング海・北極海など、水が冷たい海域の海底および外洋の浅海域の両方に存在。水深200〜2000メートルの大陸棚に生息していますが、水深400メートルより浅い海域ではあまり見られません。
◆漁業◆
漁獲のほとんどは大陸棚沿いで行われます。オヒョウの漁獲の北限はノルウェーのプリンス−カルス−フォルラン島ですが、ノルウェー付近ではオヒョウの群体数が少ないため、群体数を増加させる目的で商業的な漁獲が厳格に制限されています。
大型かつ体組成に筋肉の占める割合が多く力が強いため、釣り上げた船上で暴れると非常に危険なので、トロール・はえ縄・刺し網で捕獲します。
◆利用法◆
ビタミンA・Dが豊富な食用の白身魚ですが、大味なので、バター焼き・クリーム煮・フライなどコッテリ感のある料理向き。イギリス名物「フィッシュ・アンド・チップス」のてんぷらに似たフィッシュフライにもよく利用されます。
日本では太平洋戦争中から戦後にかけての食糧難時代に大切な栄養源としてもてはやされ、たびたびオヒョウ漁の船団が組まれました。当時はかなりの数が群生し、停泊していた船の碇さえ動かしてしまったと言う逸話も残っていますが、現在の漁獲高は濫獲により減少してしまいました。現在国内で流通しているものは主にアラスカ・カナダからの冷凍輸入品で、廻るお寿司屋さんの「ヒラメのエンガワ」は大抵これだったりします。
◆聖なる魚?◆
英語名は「ハリバット(Halibat)」。栄養補助食品の「ハリバ肝油」はオヒョウを原料としたアメリカの会社の製品です。
西洋では宗教的な祭日にヒラメ・カレイ類を食べる習慣があったため、ホーリーバットと呼ばれていました。
こんなもんが乱舞したら割と本気で死人が出ます。
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